湿原に生息する動物、 タンチョウ
タンチョウの保護活動


現在、釧路湿原のみでみることのできるタンチョウですが、江戸時代までさかのぼるとその生息地は北海道に広く存在し、また冬には関東や、遠くは岡山までタンチョウの飛来が確認できた、という記録も残っています。 それが、明治後期に到るまでに、タンチョウの生息地となる湿原の消滅や乱獲によりその個体数は激減し、明治末にはタンチョウは絶滅したものと考えられた時期もありました。 しかし、大正13年に釧路湿原にて数十羽のタンチョウが確認され、その保護活動が動き出すことになります。

当初、保護活動は釧路地方の人々の手によって行われていましたが、昭和に入ると国も積極的に取り組むようになりました。 1952年には国の特別天然記念物に認定、タンチョウの生息調査も開始され、時をほぼ同じくして冬期の給餌活動も始まりました。 1965年には世界ではじめてタンチョウの人工飼育にも成功し、その個体数は現在にいたるまで着実に回復してきています。(平成13年度調査では800羽強を確認。) また1992年に種の保存法(絶滅の恐れのある野生動植物の種の保存に関する法律)が制定された後は、法の規定の基づいた「保護増殖事業計画」が策定され、継続的な調査研究、捕獲等の規制、生息地の保護、個体数の回復、生息環境の維持回復等の取り組みが進んでいます。